十二国記の世界①(はじめに)

皆さんは十二国記という物語をご存知だろうか?


もう10年近く前にNHKで映像化された作品だけれども、ひょんな事から勧められて最近鑑賞を始めた。
http://www.12kokuki.com/


まだ始まりを見たにすぎないが、十二国記とは大雑把に言えば、一人の少女が「真の王」となるまでの成長物語だ、と思う。


「真の王」とは何なのだろうか。王とは国を統べる存在だが、私達は長い間王と呼べる存在から遠ざかってきた。


自分が思うに、王とは突如として現れるものではなく、様々な人々に「担がれて」始めて存在できるのではないだろうか。しかしながら、私達は王というものから離れすぎ、その担ぐべき神輿すら見分けられないでいるのではないだろうか。誰もそれを認識できない中で、この複雑化した世界で確かな王を生み出す事は難しい。


きっとこの物語には、王というものの持つべき資質、中でもとりわけ重要な「王の言葉」がたくさん詰まっているはずだ。


今後のこのシリーズでは、鑑賞記と共に様々な「言葉」を拾っていきたい。
鑑賞もかなり不定期なのでどこまで拾っていけるか未知数だが、今、改めてこの作品を通して王について考えてみよう。


なお、この物語の主人公は中嶋陽子という、いわゆる優等生だけれど他者との関わりが苦手なメガネっ子女子高生だ。今後は筆者の都合により、「ヨーコたん」と名称を統一させて頂く事を了承願いたい。


それでは今日はこの辺で。